毛根植毛の方法とそのメリットとデメリットとは

毛根植毛とは、自分の毛を側頭部や後頭部から帯状に皮膚とともに毛根ごと切り取り、髪を増やしたい部分に移植する手術をすることをいいます。カウンセリングを行い、薄毛の診断と希望に合った形を決めていき、毛根を切り取ることから始まり、採取した毛根を株分けという作業で、1毛根、2~3毛根、3毛根以上にそれぞれ分け、移植する部分に合わせることができるようにしていき、その後、毛根・毛乳頭を移植していきます。切り取った部分は極力目立たないように縫合し、縫合する糸も吸収糸を使う病院もあり、移植の際には、その人の持つ髪の毛の流れなどに合わせながら、自然な形に仕上げていきます。

 
この毛根植毛のメリットとしてあげられることは、自分の毛を植毛するため、とても自然な仕上がりになるということであり、自分の細胞を移植するということは、移植時における炎症反応や異物反応などの心配が少ないということになります。また側頭部や後頭部から採取するため、頭頂部が薄くなってしまうようなAGAで悩む人には有効的な方法となり、つまり、薄毛というものは、ほとんどが頭頂部に出るものであり、側頭部、後頭部はほとんどの人が薄毛になることがないことから、移植をしたのにもかかわらず、また薄毛に戻ってしまうということもありません。

 

 

またかつらとはまったく違って違和感がない上に、装着する手間やうっとうしさもなく、特に日々のメンテナンスなども必要がないうえ、それまでの生活通り、シャワーを浴びたりプールで泳いだり、スポーツで汗をかいたりすることもでき、長い目で見ると、ランニングコストは一切かからないこともメリットのひとつといえます。毛根・毛乳頭を移植した毛は一度抜け落ちてしまうことがありますが、毛根自体が生きているため、しばらくすると新しい毛が生え始め、その後2~6年間は生え続けて、最終的には90%以上の定着率があるといわれており、最初は細い毛であっても、生え変わるごとに徐々に太い毛へと成長していきます。
デメリットとしては、自毛を移植する外科手術となるため、初期費用が高くなるということで、病院や植毛の範囲・数量によって金額は違いますが、およそ50万円から150万円前後の費用が必要だということと、頭皮をうすく切り取るため、術後の痛みやむくみなどが人によってともなう場合があるということです。また、一度にたくさんの植毛はできないため、2~3回に分けて移植を受けることになり、株分けも毛根を傷つけないようにするために手作業で丁寧に行われ、移植も一本一本おこなわれていくので手術自体に時間がかかり、移植の範囲が広い場合は回数も多く、また抜糸などがある場合などを考えると、通院するためにその回数や時間を見ておかないとなりません。
また、毛根を採取するために切り取った部分の傷跡は、目立ちはしないもののわずかに跡が残りますので、短髪にする時には注意が必要となり、移植手術後は、頭部に手術痕がかさぶたとして残るので、外出の際にはきれいになるまで帽子などが必要となり、全ての髪の毛が生えそろうまでには、個人差がありますが1年半ほどかかるということがあげられます。
毛根植毛を行った後は、特に外科的治療を行ったという点と定着率を高めるという点において、アフターケアの方法は重要となり、きちんとした対処をしなければ、せっかく移植した毛根が定着せずに抜け落ちてしまったり、不衛生な状態にしてしまったために、術後の傷口から細菌が入り込み感染症などを引き起こしてしまい、傷口の炎症や化膿の原因となってしまいます。
移植をした当日は、髪を洗わないこと、その翌日には術後の経過を診察してもらうこと、翌日以降に髪を洗う時は刺激を与えないようシャンプーを使わず、ぬるま湯のみで流し、許可が下りた後においてもシャンプーで優しくなでる程度にしておくこと、2週間程度たてば毛根が定着してきますが、なるべく優しく洗髪するようにすることが大切です。

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